団体信用生命保険をご存知でしょうか?
人生の中でも最も高額な買い物と言われているのが、マイホームです。
当然購入時は、新しい生活に対する期待や希望で胸を躍らせますが、実際は不安も付いてくるはずです。
大抵の方はローンを組んで購入するわけですから、「完済時は75歳だけど、ちゃんと返済できるのだろうか?」「地震で崩れたりしないだろうか?」など、考えだしたらきりがないです。
その中でも最も懸念することは「途中で私が死んじゃったら、ローンの返済は出来なくなってしまう…」だと思います。
しかしこの不安材料に関しては、大抵の住宅ローンではカバーされます。
その理由は住宅ローンを契約する際に併せて「団体信用生命保険」略して「団信」も契約しているからです。
団信の仕組みとは?
この団信とは住宅ローンの残債を保障してくれる生命保険のことです。
例えば、5,000万円の住宅ローンを組んで自宅を購入した沢木さんという方が居ます。
この沢木さんが突然の事故により住宅ローンを契約した翌日に亡くなってしまいました。
住宅ローンを契約してしまったので、今後は当然相続人であるご家族にこの返済義務が発生するのですが、団信に加入をしていれば、5,000万円が全て返済出来るのです。
つまり、ご家族は今後ローンを返済せずに沢木さんの購入したマイホームに住むことが可能なのです。
一方で、沢木さんが長年に渡りローンを返済し、いよいよあと返済期間1年弱、返済金額にして100万円という状況で亡くなった場合、
この時は残り100万円の返済が団信より行われます。
この様に、生命保険と言ってもローンの金額のみを保障するという仕組みになっているので、商品性としては損害保険に近いです。
ここで気になるのが、保険料についてだと思います。
通常生命保険に入ると毎月や毎年、一定の保険料を支払うことになりますが、一般的な団信の場合は違います。
団信は住宅ローンの金利に含まれているケースがほとんどです。
ただし、フラット35の場合は平成29年9月以前は、契約しても団信に加入されていないので、団信に入りたいという場合は、別途加入し保険料を支払う必要がありました。
(平成29年10月1日以降にフラット35を契約した方は他の住宅ローン同様に毎月の返済金に保険料が内包されることになりました。)
進化している団信
近年、団信は商品によって様々な特徴が出て来ました。
従来は死亡時のみにローン金額が保障されるという商品性が一般的でしたが、最近では定められた疾病に罹患した場合にも、保障されるという仕組みの商品などが提供されています。
例えば、「三大疾病特約付団信」や「八大疾病特約付団信」などです。
これらは「心筋梗塞」「脳卒中」「がん」などの特定の疾病に罹患し、所定の状態になった場合には、ローンの返済が今後免除になるという商品です。
この場合通常の団信に比べて保険料は高額になるので、返済金利に〇.〇%上乗せといった形で提供されています。
より多くの状況に対応して保障されることは良いのですが、その分コストも発生しますので、
自宅選びや住宅ローン同様にしっかりと将来の資金計画を鑑みた上で団信も検討してください。