新卒でいきなりFPの世界に飛び込んだという加納茉里栄さん。4年目を迎える今でも20代半ばというフレッシュな感性で、独自の顧客開拓を行っています。ゆるさや気軽さが特徴だという、その取り組みについてを中心に伺いました。
お金のことを相談するハードルを少しでも下げるのが自分の役目
―新卒で、FPのお仕事に就かれたそうですね。
大学が商学部でしたので、ファイナンシャル・プランニングの授業もあり、そういう職業があるということは知っていましたが、学生だった当時には特に興味も湧きませんでした。それが、就活をしていく中でお金にまつわることに携わりたいと思うようになり、銀行や証券、保険など金融業界を目指していました。
そんな時に、ある就活イベントでたまたま入ったブースで、資格としてのFPだけでなく、仕事としてのFPというものを教えられたんです。お金のプロであり、一般の方々にとっての相談役という仕事に関心を持ちました。誰かの役に立てるというのと同時に、自分自身にとってもお金の知識を身に付けられるのが魅力でしたね。
入社してまず、2ヵ月座学でみっちりと金融知識を叩き込まれ、それから先輩社員に同行して、お客様に接するようになりました。独り立ちしてからは、自分の若さがプラスになるのは、お客様に気楽な気持ちでお話いただけることだろうと考え、お金のことは難しそうだからと思われている方に、考えるきっかけを与えられる存在になれればと思ってやってきました。
育児に忙しいママさんたち、求められる女性FP
―FPになられてまもなく4年ですが、現在のお仕事の内容は?
個人のお客様へのコンサルティング業務が中心で、年間100世帯以上のお客様からご相談を承っています。またコンサルティング業務以外にも、セミナー講師を定期的に行っています。
相談を希望される個人のお客様には子育て中のママさんも多く、女性同士ということで最近は女性FPとの相談を希望される方が増えています。最近のわたしのお客様は女性が中心になっていますね。またセミナーでも男性より女性の参加率が高い印象を受けます。
―女性FPとして何か意識していることは?
「育児に忙殺されていて、なかなかお金のことまで頭が回らない」なんていうママさんたちの声をよく聞きます。でも目先の子育てと同じ様に、子供の将来を考えてその準備を進めておくことも大切です。
でもいざ相談しようと思っても、「子供がいるので外出もままならない」「でも自宅に知らない人を招き入れるのはちょっと怖い」というのがママさん達の本音ではないでしょうか?わたしはまだまだ世間には少ない女性FPの一人として、困っているママさんのところに出向き、ひとりでも多くのお金の悩みを解決していきたいと思っています。
FPであってもスーツじゃなく、ゆるめのファッションでぐっと話しやすく
―赤ちゃんのお世話をしていても、お金のような難しい話を聞いていただけるものですか?
もちろんです。わたしは赤ちゃんをあやすのが比較的得意と言いますか、実際によく面談中に赤ちゃんに泣かれますよ(笑)。でもそれももう慣れっこで、赤ちゃんが泣きやむまでママさんと一緒にあやしたりしていますね。最近は子連れで参加できるセミナーも増えていますし、ママさんにとっては相談したり話を聞いたりする環境が、少しずつ良くなっているのではないでしょうか?
―加納さんのふんわりした雰囲気も、好評の理由かもしれませんね。
ありがとうございます(笑)。この会の時は私もスーツではなく、ゆるめのファッションで参加していますので、お手伝いするスタッフさんと思われたりしています。他のお客様に対してもそうですが、私はいきなりFPとしてのスタンスでお金の話を始めたりするのではなく、まず、その方と仲良くなって親しみを感じていただいたり、心を許せるような雰囲気になれることを心がけているんですね。
それは自分の若さからくるものでもありますし、もともとのキャラかもしれません(笑)。大学まで関西にいて、社会人になって東京に出てきましたので、体外的には標準語ですが、社内では関西弁なんですよ。それもあって、距離の近さを感じていただきやすいのかもしれません。
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加納茉里栄(かのうまりえ)さんのプロフィール
2014年、新卒でブロードマインド社に入社。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)。個別相談で年間約100世帯のコンサルティングを担当。節約など女性に身近なテーマでのアドバイスが好評を博している。
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